───綾人side───
「美月!?」

水族館のゲートを出る手前まで来た時の事だった。

・・
何かを見ていきなり顔色が悪くなり、最後には倒れたのは。

「美月!」

そう奏汰が声をかけるが意識を失っているようでうんともすんとも言わない。

「とりあえず病院に連れていこう」

こんな時冷静な潤がいてよかった。

恐らく潤もとても心配しているし、焦っているだろう。

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そして病院に着いた。

命に別状はなく意識を失っているだけらしい。

目を覚まし次第帰れるそうだ。

それは良かった。

なぜ倒れたかというとトラウマやストレスのせい…らしい。

あまり詳しくないから「らしい」以外言えないがそうなのだろう。

「早く、美月起きないかなぁー」

奏汰はそんなことを言っている。

「あぁそうだな」

それは最もだが俺はもう1つ考えていることがあった。

「綾人はなんでそんなに考え込んでるの?」

「いや、トラウマとかストレスってなんだろうと思って」

「うーん、そうだね」

そんなふうに考えたが全く思いつかない。

そんなこんなで5日。

美月は熱を出したり、下がったり。

夢にうなされていたり。

「皆さん!美月さんが目を覚まされました!」

「美月が!?」

「行こう!」

ガチャ

ドアを開け美月の病室に入る。

「「「美月!!」」」

「み、んな?」

「そうだよ!」

「あっ私倒れちゃってそれで…」

その瞬間、美月の目から涙が落ちた。

「なんで泣いてるの?」

「え?いや、なぜか…」

「もーうー!!
5日も起きないから心配したんだよ!」

「ごめん!
…って5日!?」

「うん」

「私そんなに寝てた?」

「めっちゃ寝てた」

「ごめんねっ」

「別にいいよ
代わりにこれからも仲良くしてね!」

「……う、ん
わかった…」

美月はそう言った。