「行こうか」

「うん」

そうして歩き出す。

それから、電車に乗った。

「美月の隣は俺だ!」

「いや、僕だー!」

「いいや、僕だね」

そうして睨み合っていると、美月が困ったような顔をしていた。

少し困らさせてしまったことは申し訳ないが、それでもこれは譲れない。

「「「美月は誰の隣がいい??」」」

「ええっとー誰でもいいよ?」

「それじゃあジャンケンで決めよう!」

奏汰がそんな提案をした。

それ以外決めるものがないから仕方がない。

「わかった」

「最初はグー」

「ジャンケン」

「ポン!」

奏汰はチョキ、潤もチョキ。

そして俺は────
パー

そうするとこの2人が隣だ。

はぁ、なんで負けてしまったんだ…。

何がなんでも勝たなきゃ行けなかったのに。

でももう決まった事だから仕方がない。

「ねぇねぇ美月ぃー
よしよしして?」

奏汰のやつ…。

「う、うん
いいよ(?)」

いや、よくねーよ?(俺が)


ポンポン
と美月が奏汰頭を撫でる。