私の実家はありがたいことに裕福で、おかげで都会の割と良い高校に通わせてもらっている。

低い身長、小学生かとたまに間違われる顔、大体2度見される幼めの地声、

お父さん、お母さん、どちらにも似ていない謎の遺伝子ありがとうっ!!


私は"可愛い妹系キャラ"をここで確立した。


「すばるん、課題終わってる?」

「終わってる!ちゃんとやったよ?」

「えらい!」

「保護者…?」


せめてもの恩返しと、私は今まで以上に学業に専念している。
無理をいってここに通わせてもらっているんだからと頑張ってはいるものの…





「また負けた~」

「これはどうも」


上には上がいる。
私はこの半年、ずっと学年2位固定の成績。

それはこの目の前にいる、小春のせいだ。


小春は入試1位、今までのどの試験も模試も学年のトップを守りきっている。
塾にも通っているらしいし、他にも習い事も並行してやっているらしい。

ハイパー凄デキ高校生なのである。

見た目もメガネをかけているけれど、ガリ勉という訳でもなく、寧ろ美しさがダダ漏れしている。

コンタクトにした暁には、男子生徒を虜にしてしまうのでは無いかと…思っている。