「大丈夫です。こちらこそ失礼しました。」

私は頭を下げる。


(何だ、あんな美人な人、初めてみたーっ!!)


あんな綺麗な人学校にいたっけ?


「白銀先輩、その書類は?」

「あぁ、学園祭にむけての準備を。会長も忙しいから手分けしてやらないとね」

「確かに。あの人は部活とかも忙しいですからね。」

「全国大会に向けての練習がハードだし、生徒会の仕事もって…無理しすぎなのよね」


そしてその綺麗な人と…小春が話してる?


「小春、知り合い?」


気になって咄嗟に口を挟んでしまった。

小春は目を丸くしている。


「すばるん、嘘でしょ…」


目の前の美人さんはその様子を見てお淑やかに笑う。



「入学式の時、生徒会長の代理でスピーチしてたでしょ?」



はて?


自分の記憶力の無さに呆れてしまう。

「生徒会副会長の白銀先輩だよ」


ふくかいちょー?


圧倒的に記憶力がない私でも、生徒会長は知っている。
だってありとあらゆる学校行事やなんやらで登場するからね。

つまり副会長が登場することなんて滅多にないのだ。


「私も知名度、まだまだだったかな?」

「そんなことないです!!」