「そういえば、秋は学園祭だよね」

「確かに。もうすぐだねぇ、はやーい。」

この前入学したと思えば、あと一ヶ月後には学園祭だ。

いつか漫画で読んだみたいなときめき?みたいな?
楽しい学園祭送れないかなぁ…なんて私はまた現実には叶いそうもない夢を見る。

実際、花火大会だって海だって、小春や女友達といったのだから。

彼氏?どころか、イメチェンを私は間違えたのか。
ベクトルの違う方向性にいってしまったのだろう。


モテるというか、人が寄ってくる…女子のみ。



共学です。
この半年で3回告白された。
同じ学年、先輩、…女子なんだよね……みんな。



「小春の彼氏は来るの?」

「あぁ、まだ部活とかの予定が分からなくて。でも何も無かったら来てくれるみたい!」


眼鏡の奥。
少し恥じらいのような目をしている。

小春の彼氏、会ったことは無いけどかれこれ中1の時かららしい。
家が隣の幼なじみで、この夏は甲子園のマウントに立った、こちらも凄デキな男子高校生らしい。

学園祭に来たらちょっとした騒ぎが起きそう…興奮冷めやらぬ夏の終わりには、流石に警戒すべきかも…。


とはいっても、お互い付き合っていることを言っているのは本当に仲の良い友達と、当の二人の家族ぐらい。