ステンドグラスが美しいルミエール ホテルのチャペルは、厳かな雰囲気に包まれていた。

時間になり、新郎の入場が告げられると、皆は後方に注目する。

重厚な扉が左右に開かれ、白いタキシードに身を包んだ卓が現れた。

(ひゃー、かっこいい!)

美怜は心の中で声を上げ、目の前をキリッとした顔つきで歩いて行く卓に大きな拍手を送る。

次いで、友香が父親の総支配人と腕を組んで姿を現した。

(友香ちゃん、なんて美しいの)

プリンセスラインのドレスとピンクのブーケが、清らかで純真な友香の雰囲気によく似合っている。

うつむき加減で一歩一歩バージンロードを踏みしめる友香にも、美怜はたくさんの祝福を込めて拍手を送った。