「美怜、あの、ここ玄関だね」
「そ、そうでしたね。ごめんなさい」
「いや。俺こそ周りが見えてなくてごめん」
「ううん。あの、今さらですけど上がってください」
「じゃあ、ちょっとだけお邪魔します」
ようやく我に返り、身体を離した二人はギクシャクと固い動きで部屋に入る。
「えっと、今お茶淹れますね」
「いいよ、俺がやる。浴衣姿の綺麗な美怜にそんなことさせられない」
「あ、じゃあ着替えて来ます」
「ええ?!」
成瀬の声に驚いて、美怜は首を傾げた。
「え、着替えたらだめですか?」
「まだだめ。もっと見ていたいから」
「そんなに珍しいですか?浴衣」
「なんでだよ!美怜の浴衣姿を見ていたいんだって」
「えっと、これと言って面白いことはできませんが?」
「しなくていい!ほら、ソファに座ってて」
成瀬は美怜の手を引いてソファに座らせると、冷蔵庫に向かう。
「冷たい麦茶、淹れてもいい?」
「はい。ドアポケットのピッチャーに入ってます」
「オッケー」
キッチンに置いてあった二つのグラスに淹れて、ソファの前のローテーブルに運ぶ。
「ありがとうございます」
二人で麦茶をひと口飲んで、ようやく気持ちが落ち着いた。
「そ、そうでしたね。ごめんなさい」
「いや。俺こそ周りが見えてなくてごめん」
「ううん。あの、今さらですけど上がってください」
「じゃあ、ちょっとだけお邪魔します」
ようやく我に返り、身体を離した二人はギクシャクと固い動きで部屋に入る。
「えっと、今お茶淹れますね」
「いいよ、俺がやる。浴衣姿の綺麗な美怜にそんなことさせられない」
「あ、じゃあ着替えて来ます」
「ええ?!」
成瀬の声に驚いて、美怜は首を傾げた。
「え、着替えたらだめですか?」
「まだだめ。もっと見ていたいから」
「そんなに珍しいですか?浴衣」
「なんでだよ!美怜の浴衣姿を見ていたいんだって」
「えっと、これと言って面白いことはできませんが?」
「しなくていい!ほら、ソファに座ってて」
成瀬は美怜の手を引いてソファに座らせると、冷蔵庫に向かう。
「冷たい麦茶、淹れてもいい?」
「はい。ドアポケットのピッチャーに入ってます」
「オッケー」
キッチンに置いてあった二つのグラスに淹れて、ソファの前のローテーブルに運ぶ。
「ありがとうございます」
二人で麦茶をひと口飲んで、ようやく気持ちが落ち着いた。