倉本達も部屋に呼び、プラネタリウムを見てもらうと、これはいいですね!と喜ばれる。

社内で案を出し、賛同を得られればぜひ取り入れたいと言われ、美怜はプロジェクターをそのまま貸し出すことにした。

最後に挨拶をしてから、三人は駐車場へ向かう。

その途中、美怜はそっと卓に話しかけた。

「卓、最近何かあった?」
「え?別にないよ」
「そう?なんだか少し元気ないみたいな気がして。体調とか、大丈夫?もし忙しかったら、ルミエールの件は私と本部長だけで…」

美怜がそこまで言うと、卓は「いや」と即座に言葉をかぶせた。

「ほんとに大丈夫だから、俺もやるよ」
「そう?分かった。でも何かあったらすぐに教えてね」
「ああ」

大きく頷くと、美怜は安心したように、にこっと卓に微笑む。

その笑顔を見るのが幸せで、同時に切なくて…

卓はもどかしくやり切れない想いを抱えていた。