「そう?」

どんな風に接していいのかわからないのだ。

今の森川の雰囲気がかなりタイプだからと、愛想よくするのは現金過ぎるが、あの頃のように冷たくする理由もない。

「森川は?」

そう尋ねるのが精一杯だ。

「僕は、高専の専攻科だったので、まだ社会人1年目なんです」

「ふぅん…」

高専の専攻科と言われても、理系が悲惨だった私にはサッパリわからず、それ以上、何も言えなくなってしまった。