再会したあの日、

「本当に会えた…先輩」

そう言っていた森川。

やっと、その意味がわかった。

「先輩…同じ気持ちで居てくれるなら、これからもずっと一緒に居てくれませんか?」

「私の告白、ちゃんと通じたんだね」

「『月が綺麗ですね』の意味…これもたまたま、聞きかじっただけですけど、もし知らなければ『そうですね』で終わっていたでしょうし、無駄なことなんてないんだなぁって」

腕の力が緩められたあと、私たちは見つめ合った。

照れてしまい、目を逸らそうとした私の頬を大きな両手が包む。

「先輩」

「なに?」

「今すぐキスしたいって言ったら、手が早い!って怒りますか?」

かなり大真面目な顔で尋ねられ、思わず吹き出してしまった。

「な、何ですか?」