「ダラダラと一方的に話してしまいましたけど、先輩のことも色々と聞かせてくださいよ!」

「私?これと言って話すこともないかな…」

「先輩は僕と違って、中学時代から人気者でしたよね。いつもキラキラしてたなぁ…。実は羨ましかったんですよ」

その言葉に、胸がチクリと痛む。

「さばけてるリカ先輩に対して、生真面目なエリコ先輩と、おっとりしたミドリ先輩。同級で同パートの3人の先輩たち、個性はバラバラなのに、凄く仲良かったじゃないですか。あの頃の3人娘は今でも仲良しなんですか?」

思わず、俯いてしまった。

「先輩?僕、いけないこと聞きましたかね…?」

顔を覗き込んできた森川が、急にオロオロし始めたので、小さく笑い、

「森川。ちょっと寄り道して帰る?」

「え?はい!どれだけでも!」

そう言って森川はついてきた。