「今の彼女な美雪って名前なんだよ。」

嫌だ!

聞きたくない!

そんなこと!

「でもな、今までは付き合っては別れたりって多かったんだけどな、美雪は…今までとは違う気がする。」

今までとは違う?

何が?何が今までとは違うのよ!?

『違う…って?』

そう聞くと外した指輪をまた嵌めながら

「美雪とは長く付き合っていけそうな気がすんだ!」

照れくさそうに嬉しそうに笑ってそう言った

ズキン

その声で、その口で

私以外の女の子の名前

呼ばないでよ…。

それ以上何も言えなくなった私は

『ふ~ん。』

と無愛想に呟き正面を向いて缶ジュースを飲んだ

「おいおい。ふてくされんなよ?(笑)お前もそろそろ彼氏の1人や2人作った方が良いぞ?ブラコンももう卒業しなきゃな!」

からかうように笑ってポンポンと私の頭を撫でる

違うよ…。

ブラコンなんかじゃないんだよ。

本気で恋愛対象として好きなんだよ?

お兄ちゃんは

私のことをブラコンだと思ってる。

兄離れできない子供なブラコンだって…。