数分後

「まなみ、今日本当に休みの日で助かったけど、これが平日ならアウトだったぞ。日頃から優等生として通ってるんだから」

「うん」

ホントに分かってんのかな


「よし、終わった。本当に愛美の髪の毛はサラサラしてんな…っん」

「さっきのキスのお返し〜」

さっきの?

ってもしかして

「お、俺がキスした時から本当は起きてた?」

「……さぁねー?」

小悪魔め!

「あぁ、お嬢様…」

「ん?」


ドンッ

「ん?んっはぁ…」

「愛美…好きだよ」

それはもう恋人としての好き


「冬馬、私も好き」

「このまま襲ってしまいたいくらい。俺は愛美に溺れてる」

本音がポロッとこぼれる


山本 愛美

山本財閥の長女…いや、次女か

数年ほど前に兄の颯太様が、ご結婚されてから愛美は妹となった


愛美は義理の姉"美織"様の義理の妹となったのだから

でも、戸籍上

まなみは長女で間違いない