夏は永遠には続かないし、同じ夏は二度と戻ってこない。 時間が過ぎていくことに、乃々は気付かなかった。 帰る支度をしなさいと言われた乃々は、事態をうまく飲み込めず何度も母親に指示を聞き返した。 やっと理解しかけた時は、もう遅く、家に帰る日が目前に迫っていた。