──シャルロットは無垢だった。
 それは、純真という意味とは少し違う。
 自分の感情の奥にある、1つの真実。
 想いの源たるその塊に気付かぬほどにシャルロットは子供で、だから、アルブレヒトの仄暗い眼差しをも全て含めて好きだと思って。
 ──……それだから、アルブレヒトの想いと自分の想いの間にある、決定的なねじれについて、眠りに落ちるまで、ついぞ気づくことができなかったのだった。

◆◆◆