「じゃあナスも緑なの?」

「え? いやナスは紫色のままだった気がするけど、どうなのかしら?」

「苗をくれたご近所さんから、これは白いナスだよって言われたよ」

「じゃあお父様、そのご近所さんに収穫のタイミングも聞けばどう?」

「それもそうだね~」

「父様は猫の手を作るのに忙しいから、畑の世話は僕がするよ。僕ももう十歳だからね!」

 ……うぅ、うちの弟が頼もしかわいい! 待ってて、お姉ちゃんが早く借金をなんとかして、元の生活に戻してあげるからね!!

「あ、そうだ。聖魔法騎士団に正式入団したから、許可を取ればポーションも売れるはずなのよ。余裕ができたらポーションも販売するわ」

 自分が使う分なら作るのは自由だが、ポーションを販売するとなると許可が必要になる。

  コーフェルト聖国に留学していた時は、訓練の一環で作っていて、一定の品質をクリアしたものは学園が買い取ってくれていた。だからお金が稼げていたのだが、こちらに戻ってからはそうはいかなかったのだ。それが、聖魔法騎士団入団でクリアになる。

 ……よし! アイディアグッズとポーションで、さっさと借金を返済して元の生活を取り戻すわよ!! 打倒金貨一万枚(十億円)! えいえい、お~!!