そう言って柚葉ちゃんが私の腕を引っ張り廊下に出た瞬間。



「「「「キャーーーーーーー!!!!」」」」



廊下から、女子の大きな悲鳴……が聞こえてきた。



「あ〜!せーちゃんが遅いからもう青藍の人達が来ちゃったじゃん〜」


―――そう。


青藍がこの学校の生徒でイケメン揃いだから、女子が悲鳴を上げ、廊下にお出迎えに行くのだ。



「同じクラスだし、それに朝は絶対に教室に来るから廊下に出なくてもいいんじゃない?」


「せ、せーちゃん何言ってるの!?朝以外はほとんど教室にいないから、こうやって廊下に出て少しでもイケメンを拝むんだよ!?……って、きたよ!!」



柚葉ちゃんが首をぐるんと向けた方を向くと、青藍の幹部5人が並んで歩いてきた。


先頭は、きれいな銀髪で、総長の……浮島 瀬那。


あいつが私のキャップを拾ったんだ。


そしてその後ろにチャラそうな副総長の水口 遥。
その隣にクールといわれているNo.3の風宮 十色。
更にその後ろに、寡黙なNo.4と可愛い系のNo.5の火月 智哉と原地 和真。


浮島 瀬那、風宮 十色、火月 智哉は無言で歩き、水口 遥は笑顔を振りまいて手を振り、原地 和真は女の子たちと喋りなが歩いてくる。



「きゃーー!かっこいい〜!」


「こっちむいてぇ〜!」


「暴走族なのにサボらず朝から学校に来るとか良すぎ〜」



女の子たちは次々と青藍に歓声を送っている。


本当、よく飽きないなぁ〜。これを毎日やるなんて。