でも、それはまだ先になりそう……。


青藍の情報も、こんなに近くで見てるのにあんまりわからないし。


ハッキングしても、個人情報はわかるけど弱みとかは出てこないわけで。


個人情報を使って脅し……とかも考えたことはあるけど、そんなことはしたくない。


はぁ……。どうしたものか。




「せーちゃん!おはよー!」



突然、席に座っていた私に後ろからぎゅっと柚葉ちゃんに抱きつかれた。



「わっ……!びっくりしたぁ~。柚葉ちゃんおはよう」


「ふふっ。やっぱり朝はせーちゃんに1番におはようって言いたい!」


「嬉しいなぁ」




柚葉ちゃんとニコニコしながら抱きしてあっていると。



「2人とも、おはよう。朝から何してるの?」


「「うわぁっ!?」」




いつの間にか背後に、中田くんが立っていた。




「2人とも驚き過ぎ。俺ってそんなに存在感無い?」


「い、いや、中田くんが気配を消して近づくから」


「せーちゃん、それを存在感が無いって言うだよ!」


「えっ、そうなの?」




中田くんは存在感が無いというより、意図的に存在感を消している気がする……。


それに、中田くんはかっこいいし、優しいからモテる。


いつも目立ってるし、存在感が無いなんてことは無いと思う。


私がそう言おうとしたとき、丁度チャイムが鳴った。


柚葉ちゃんと中田くんに手を振って自分の席に着く。


私が座ってすぐに隣でガタッと音がして、チラッと見ると、浮島 瀬那が席に座った。