うそ………!


今日は22時から情報屋と情報交換するっていう約束だったのに!


そういえばさっきからなってる『ヴヴヴッ』っていう音、パソコンの通知音だ!


ヤバイヤバイ!こんなこと、一度もなかったのに!


私はすぐにパソコンの前に座ると、情報屋とのチャットを開いた。


すると、なんと情報屋から150件の通知が来ていた。


主に、[大丈夫ですか?]とか、[どうしました?]っていうので、心配をかけたことが伝わってきた。


私もすぐに打ち返す。



[遅れてしまい、申し訳ございません!事情があり、遅くなってしまいました。連絡できず、すみません]


[よかったです。返信がないので、心配しました]


[本当にすみません!]


[いえいえ。無事ならよかったです]



よかった……怒ってない。


情報屋は、闇月として活動するのにすごく助かる存在だから、もし怒ってもう情報を提供しないとか言われたらどうしようかと思った。



[それでは、情報交換しましょう。闇月さんは何かありましたか?]



私達はお互いに本名を言わず、私は「闇月」として、情報屋は「情報屋」という名前で呼び合っている。


お互いがお互いの正体には興味がない。


ただわかっていることは、私と同じ、この地域に住んでいるということ。



[私は特に何もありません。そちらはどうですか?]


[こちらも特にありません]



……珍しい。情報屋が、何も交換することがないなんて。