私は何度も施設の職員にいじめを伝えたけど、『仕方ない』で済まされた。


『あなたの見た目なら、しょうがないわよ』って。


どんなに必死に伝えても、誰も味方にはなってくれなかった。


幼いながらに頑張ったけれど、同仕様もなくて。


やっぱり、たった一人じゃ、ただの子供じゃ……何もできないことを思い知った。




これから約1年後、私は幼稚園を卒園して、小学校に入学した。


勿論、施設の子も一緒。


そして予想通り、私は小学校でもいじめられた。



『きゃ〜〜!――ちゃんが近づいてきたーー!気持ち悪い見た目が移るぅ〜〜〜』


『『『きゃぁ〜〜〜』』』




皆、私を見た途端にわざとらしく叫んで逃げていく。


誰も助けてくれなかった。


先生に相談しても結局『仕方ない』で済まされ、全く相手にしてもらえなかった。


どこにも味方がいなくて、ただただ辛いだけの日々。


何度も、死んで家族のところに行こうと思ったが、この、お母さんから引き継いだ髪と目を守ろう。ここで死ぬのを、家族は望んでいないと踏みとどまった。


辛い時は、家族との思い出を思い出して、頑張ろうって、いつも自分に喝を入れた。


家族の事故のショックで、5歳までの、家族以外の記憶がすっぽりなくなってしまったから、そこは少し悲しかったけれど、所詮人間はそのくらいの記憶は残らないものだしいいかなと思って、気にしていない。




なんとかいじめに耐え抜き6年生になったある日、放課の時間に裏庭に呼び出された。