「正反対だね」
「はは、だね。あーあ。隣がよかったな〜」
「ま、まぁ、席替えは何回でもあるよ」
「……うん」
すると、皆が席を移動し始めたので、私達も席を動かす。
ちなみに、柚葉ちゃんは教室のド真ん中だったらしい。
私の隣は誰だろ……。どうか、大人しい人で!!
1番後ろに席を移動し終え、そっと腰を下ろす。
突然、隣でガタッと音がした。
パッと横を見ると――――。
私の隣の席に……青藍の総長、浮島 瀬那が座っていた。
私はすぐに視線の方向を前にもどす。
え…?ちょっと待って……私の隣に座ったというこは…。
私の席の隣は、浮島 瀬那!?
そう思ったとき、周りがざわついていることに気づいた。
――――主に女子が。
「やったーーーー!!私、水口くんの隣!!」
「ええ〜!いいなぁ〜」
「ところで、浮島くんの隣は誰!?」
そう彼女たちが言うと、クラス中の視線が私達の方に向いた。
ひぇっ…。み、皆の目、血走ってる……!
「浮島くんの隣、夢犀さん?」
突然、女子の中でも目立つ方のグループにいる原田さんに声をかけられた。
「そ、そうみたい……です」
「ふぅ〜ん………」
そう言って、私を舐め回すように見る原田さん。
まるで、品定めしてるみたいな………。
も、もしかして、コレって浮島 瀬那の隣が私だということに嫉妬されて、いじめられる感じ?