「次は、王子様役を決めたいと思います」

ん?なんか、学級委員の人の顔にやにやしてない?

嫌な予感…

「王子様は、シンデレラの野中さんとの共演が多いので、野中さんに決めてもらいたいと思います」

ほら来た!やっぱ

って、え?…
私が選ぶの?

ムリムリムリ
「でも、」
そうそう、ダメだよそんなのね

「王子様やりたい人の中から選んでくださーい」

そっちか…
「やりたい人ー」
2人が手を挙げた…



「キャー」
うそ…
手を挙げたのは、るいくんと、クラスで人気者の
優斗くんだった。
優斗くんは、かわいい顔立ちをしていて、喋り方もゆったりしている男の子。


 でも、良かったるいくんが居る
るいくんなら平気かも?

「じゃあ、2人の内どっちにする?」

迷う必要は無い

「るいくんで、お願いします」

最後は、消えるような音量だったけど、聞こえたらしい。

「おっけー!じゃあ、前田さんお願いします」
「はい」

やる気あるの?って思うほどの声だったけど返事をしていた

「ダメか〜残念だな〜 さすがに幼馴染を選ぶよね〜 ふふふ〜」

私が選ばなかった優斗くんは、……笑ってる……
 

だけど、本当の試練はこれからだった