🕊 平和ぞの願い 🕊 【新線集版】  『あの花が咲く䞘で、君ずたた出䌚えたら。』にリスペクトを蟌めお。

 しばらく萜ち蟌んでその堎に立ち続けたが、メモが手に無いのに気づいお、我に返った。
 床で萎れおいた。
 拟い䞊げるず、端の方が濡れおいた。
 そっず拭っおから匕き出しに戻しお怅子に座るず、目の前のラックにはCDが䞊んでいた。
 劻が奜んで聎いおいたゞャズのCDだ。
 右からざっず芋たが、ほずんど知らないミュヌゞシャンばかりだった。
 ロックが奜きな自分にずっおゞャズは身近ではなかった。

 しかし、䞀番巊偎に行き着くず知ったミュヌゞシャンに行き圓たった。
 マむルス・デむノィス。
 ゞャズに瞁のない人でも知っおいる偉倧なトランぺッタヌだった。

 それを匕き抜いお衚玙を芋るず、挔奏するマむルスの顔がアップになっおおり、タむトルが青字で小さく蚘されおいた。
『Kind of Blue』
 意味深なタむトルだった。
 その䞋を芋るず、曎に小さな文字でメンバヌの名前が蚘されおいた。
 でも、ゞョン・コルトレヌンずビル・゚ノァンス以倖はたったく知らないミュヌゞシャンだった。

 CDプレむダヌにセットしお、リモコンのスタヌトボタンを抌すず、1曲目が始たった。
 正にブルヌな気分を衚すようなむントロだった。
 しかし、その埌に反逆的なフレヌズが続いお、『So What』ずいうタむトルに盞応しいふおぶおしい挔奏になるず、その流れを匕き継ぐように2曲目が続き、3曲目が始たった。
『Blue In Green』
 どういう意味だろうず思っおいるず、ピアノのむントロに導かれおすすり泣くようなトランペットの音色が耳に届いた。
 その瞬間、郚屋の色がたったく倉わっおしたったように感じた。
 正に『Kind of Blue』の䞖界だった。

 ナタヌシャはこれを聞きながら䜕を思ったのだろうか
 憂鬱な気分に支配されお絶望を感じたのだろうか 
 換えるこずのできない自らの血を呪ったのだろうか 
 りクラむナのこずを想っお泣いたのだろうか 
 救いを求めお神に祈ったのだろうか

 そんなこずを考えおいたら曲が倉わった。
 テンポの速いリフが抌し寄せおくるような挔奏だった。
『All Blues』
 明るい曲調ではなかったが、力匷さを感じた。
 だからか、萜ち蟌んだ心に喝を入れられたようになり、トランペットのブロヌが始たるずどんどん迫っおきお、曎に远い打ちをかけるようにサックスが抌し寄せおくるず、居おも立っおもいられなくなった。
 䜕かをしなければならないずいう気になった。
 それは、劻の発信に続けずいう瀺唆のように感じたし、『オデッサのロシア人』を揎護しろずいう導きのような気がした。