「これは何度目にも、なりますけど……姫と俺では、身分が違い過ぎます。手遅れにならない内に、早目に俺のことは諦めて貰おうと思いました」
デュークは私に交際を断る言葉を言いながらも、黒い目はどこまでも優しい。
幾度も求愛している私自身にだって、私が彼に受け入れられる訳なんてないって、ちゃんとわかっている。
双方共に有り得ないと思っている恋なのに、私はどうしてもさっき見たあの光景を受け入れることが出来なかった。
「身分差なんて、関係ないわ」
「……そういう訳には、いかないんですよ。姫」
私の駄々っ子のような言葉を聞いてデュークは、本当に困っている顔をした。
好きな人を、困らせている。それは、辛いけど。けど、まだ彼の傍に居たい。
デュークを守りたいというのは、私の言い訳だった。
ただ私は私欲のために、王族の立場を使って行動をしているのかもしれない。立派なご先祖様たちに顔向け出来ない。
本当に最低な子孫だ。
「……こんなところで。何事ですか」
……いけない。
低い声の主をすぐに誰かを判断し、私は指で涙を拭ってにっこりと微笑んだ。
デュークは私に交際を断る言葉を言いながらも、黒い目はどこまでも優しい。
幾度も求愛している私自身にだって、私が彼に受け入れられる訳なんてないって、ちゃんとわかっている。
双方共に有り得ないと思っている恋なのに、私はどうしてもさっき見たあの光景を受け入れることが出来なかった。
「身分差なんて、関係ないわ」
「……そういう訳には、いかないんですよ。姫」
私の駄々っ子のような言葉を聞いてデュークは、本当に困っている顔をした。
好きな人を、困らせている。それは、辛いけど。けど、まだ彼の傍に居たい。
デュークを守りたいというのは、私の言い訳だった。
ただ私は私欲のために、王族の立場を使って行動をしているのかもしれない。立派なご先祖様たちに顔向け出来ない。
本当に最低な子孫だ。
「……こんなところで。何事ですか」
……いけない。
低い声の主をすぐに誰かを判断し、私は指で涙を拭ってにっこりと微笑んだ。