私にはあの侵入者については知られたくないとわかりつつも、もし何かを隠されているのなら、知りたくはなってしまうのが人の心というのもので。
私がいつも通りにやって来た朝の執務室には、眠そうなデュークとそんな彼に次なる書類の決裁を急かすマティアス。
進まないデュークの仕事振りにイライラするマティアスの仏頂面を見るのは、とても、久しぶりのような気がする……気のせいなのかしら。
私たちの想いが通じた日から朝の恒例行事が変わったのは、デュークの執務室には私用の椅子を用意してくれて、以前のように特に帰れと言われることもない。
存分に彼を鑑賞することの出来る私は、侍女と一緒に優雅にお茶を飲んでいるってことだけ。
「ねえ。デューク。私、前々から思っていたことがあるんだけど……」
「はい。何すか?」
副団長のマティアスに渡された書類に目を通しているデュークは、眠そうな半目のままで私の方を見た。
「騎士団長って、一体何のお仕事をしているの? デュークって、他の騎士のように訓練には、参加しなくても良いの?」
私がいつも通りにやって来た朝の執務室には、眠そうなデュークとそんな彼に次なる書類の決裁を急かすマティアス。
進まないデュークの仕事振りにイライラするマティアスの仏頂面を見るのは、とても、久しぶりのような気がする……気のせいなのかしら。
私たちの想いが通じた日から朝の恒例行事が変わったのは、デュークの執務室には私用の椅子を用意してくれて、以前のように特に帰れと言われることもない。
存分に彼を鑑賞することの出来る私は、侍女と一緒に優雅にお茶を飲んでいるってことだけ。
「ねえ。デューク。私、前々から思っていたことがあるんだけど……」
「はい。何すか?」
副団長のマティアスに渡された書類に目を通しているデュークは、眠そうな半目のままで私の方を見た。
「騎士団長って、一体何のお仕事をしているの? デュークって、他の騎士のように訓練には、参加しなくても良いの?」