しかし、デュークは私の顔をまじまじと見つめるだけで、何も言わない。
痺れを切らして何がどうなのかをはっきりして欲しいと思った私は、彼に話の続きを促すことにした。
「……デューク? それを聞いて何を思ったの?」
私が呼びかけると、ようやくデュークははっと意識を取り戻したようだ。
「あ。すみません……あの、姫。その前に、一個だけはっきりさせたいことがあるっす。もしかして、王都で俺に助けられた時に、俺を見た瞬間に結婚したいって言いました?」
「確かにそれは、言ったけど……ようやく、思い出してくれたの?」
やっと思い出してくれたのかと私が顔をパッと輝かせたのを見て、デュークはやれやれと大きく溜め息をついた。
「はー。謎が解けた。俺あん時、妙な店に潜入調査したすぐ後だったんで……変な煙の匂いで、鼻がもう利かないくらいにやられてて。匂いですぐに分からなかったのが、すべての敗因だった」
急に私に対する敬語を止めたデュークは、あっという間に黒獅子から人へと変化をした。
そう。私は現在、デュークに押し倒されている体勢になっている。
痺れを切らして何がどうなのかをはっきりして欲しいと思った私は、彼に話の続きを促すことにした。
「……デューク? それを聞いて何を思ったの?」
私が呼びかけると、ようやくデュークははっと意識を取り戻したようだ。
「あ。すみません……あの、姫。その前に、一個だけはっきりさせたいことがあるっす。もしかして、王都で俺に助けられた時に、俺を見た瞬間に結婚したいって言いました?」
「確かにそれは、言ったけど……ようやく、思い出してくれたの?」
やっと思い出してくれたのかと私が顔をパッと輝かせたのを見て、デュークはやれやれと大きく溜め息をついた。
「はー。謎が解けた。俺あん時、妙な店に潜入調査したすぐ後だったんで……変な煙の匂いで、鼻がもう利かないくらいにやられてて。匂いですぐに分からなかったのが、すべての敗因だった」
急に私に対する敬語を止めたデュークは、あっという間に黒獅子から人へと変化をした。
そう。私は現在、デュークに押し倒されている体勢になっている。