私はこれまでに、目の前に居るデュークには、絶対に断られるという変な安心感のある前提で告白して来た。
叶うことはないとわかっている恋なんて、とっても気楽なものだ。
好きなことは好きだし、彼に気持ちを伝えたい。
けれど、デュークは受け入れることはない。結果のわかっている私は、緊張なんてすることもない。
————-けど、今は?
「……あれだけしつこく、何度も何度も俺に迫っておいて。そんな風にあっさりと諦めてしまうって、おかしくないすか。もう、俺の事は良いんすか? 俺のために誰かと結婚するって……それを聞かされた、俺の気持ちがわかります?」
「ごめんなさい」
感情的だった私のさっきの勝手な言いように、デュークが怒ってしまう気持ちはわかる。それに自らの人生における、重大な決断すらも彼のせいにしようとしていた。
とんでもないやらかしてしまったという自覚を得た私は、もう謝るしかない。
「……姫は本当に、無責任で仕方ない人だ」
ゆったりと余裕のある速度で歩んで来た彼は、気がつけばすぐ目の前に鼻面が迫るほどに近付いていた。
息がかかるくらいに、とても近い。
叶うことはないとわかっている恋なんて、とっても気楽なものだ。
好きなことは好きだし、彼に気持ちを伝えたい。
けれど、デュークは受け入れることはない。結果のわかっている私は、緊張なんてすることもない。
————-けど、今は?
「……あれだけしつこく、何度も何度も俺に迫っておいて。そんな風にあっさりと諦めてしまうって、おかしくないすか。もう、俺の事は良いんすか? 俺のために誰かと結婚するって……それを聞かされた、俺の気持ちがわかります?」
「ごめんなさい」
感情的だった私のさっきの勝手な言いように、デュークが怒ってしまう気持ちはわかる。それに自らの人生における、重大な決断すらも彼のせいにしようとしていた。
とんでもないやらかしてしまったという自覚を得た私は、もう謝るしかない。
「……姫は本当に、無責任で仕方ない人だ」
ゆったりと余裕のある速度で歩んで来た彼は、気がつけばすぐ目の前に鼻面が迫るほどに近付いていた。
息がかかるくらいに、とても近い。