「これはこれは。このような場所で高貴な姫君とお会いするとは、思いもよらず。おはようございます。アリエル様……また、お気に入りのところへと、遊びに行かれていたのですか?」
顰めっ面の彼の口から発せられた言葉は、若き騎士団長デュークへとあからさまに懸想していることを隠さない私への、とてもわかりやすい嫌味ではある。
確かにヘンドリック大臣の言葉の通りだったので、手に持っていた扇を開いた私は大きく頷いて肯定すると口元を隠して微笑んだ。
「ええ。こうして毎日でも自分が赴いて会いたいほどに、私はナッシュ団長が気に入っているもので……これは本当に単なる偶然ですがヘンドリック大臣にも、こうしてお会いすることが出来たので。私も、とっても光栄に思いますわ」
要するに『貴方にはデュークに会いにここに来たついでに会っただけなので、別に会いたかった訳でもない』と、私は言った。
笑顔の私の嫌味を聞いてヘンドリック大臣は、より不機嫌そうに顔を歪めた。
顰めっ面の彼の口から発せられた言葉は、若き騎士団長デュークへとあからさまに懸想していることを隠さない私への、とてもわかりやすい嫌味ではある。
確かにヘンドリック大臣の言葉の通りだったので、手に持っていた扇を開いた私は大きく頷いて肯定すると口元を隠して微笑んだ。
「ええ。こうして毎日でも自分が赴いて会いたいほどに、私はナッシュ団長が気に入っているもので……これは本当に単なる偶然ですがヘンドリック大臣にも、こうしてお会いすることが出来たので。私も、とっても光栄に思いますわ」
要するに『貴方にはデュークに会いにここに来たついでに会っただけなので、別に会いたかった訳でもない』と、私は言った。
笑顔の私の嫌味を聞いてヘンドリック大臣は、より不機嫌そうに顔を歪めた。