お互いに就職も決まり、社会人になれば、もうこれまでのようには会えなくなるかもしれないと思ったのに、晃輝は変わらず連絡をくれて、相変わらず女っ気もない様子。

二人が会えなくなったのは、私の問題だった。

仕事があまりにもつらく、塞ぎ込んでしまったのだ。

晃輝からの誘いも、いつも断ってばかり。

プレッシャーで、眠れない夜が続き、心身ともにかなりダメージを受けてしまった私。

もう、社会人失格の烙印を押されてもいい。

これ以上、あの会社に居たら、きっと私は死んでしまう。

そう思った私は、まだ誰にも話していないことを伝えるため、自分から晃輝を呼び出した。

「しばらくぶりだな。珍しく紗英のほうから呼び出してくれるなんて嬉しいと思ったのに…どうしたんだよ?そんなに痩せて…」

「あはは…そんなにやつれたかな?」