「あ、ごめん。リンスインシャンプーしかないや…。紗英はそれじゃ困るよな？買ってくるよ」

「え、いいよ。実は私も、体調崩してからはリンスインシャンプー使ってるし」

「そう？それにしちゃ、甘い匂いがするのは何でだろ…」

顔を近づけられ、

「ちょっと…！」

やけに距離が近くて、心臓に悪い…！

「前は、長い茶髪にキツめのパーマかけてたのに、久々に再会したら黒髪ボブになってて、可愛いなぁと思ったけど…。それよりも、痩せたことが心配で言えなかったよ」

意外だ。

晃輝は、女の髪型が変わったことに気付くようなタイプとは思えなかったのに。

「心身ともに疲れてると、髪の手入れする余裕もなくて。ショートボブなら、リンスインシャンプーだけでも何とかなるから。バッサリ切って、カラーもパーマもやめたの」

「そっか。でも、紗英は可愛いから何でも似合うよ。今もめちゃくちゃ可愛い」