友達との関係も、強引な子にはいいようにされ、優しい子にはつい気を遣って、心を開いていないと誤解されてしまう。

だから、親友と呼べるほどの相手は、晃輝しか居ない。

そんな唯一の親友と、勢いで結婚するなんて…。

かつて晃輝が、恋愛や結婚に興味がないと言っていたことを思い出す。

めんどくさい、荷が重い。

私のことは女だと思っていない。

結婚願望の強い男の人ならともかく、その真逆なのに…。

私が家族にしか甘えられないなどと、下手なことを言ったのがいけなかった。

唯一無二の親友の重荷になるなんて、辛すぎる。

晃輝が帰ってきたら、やはりこんな結婚はいけない、実家に帰ると伝えなければ…。

何となく落ち着かないので、差し出がましいかと思いつつ、部屋を片付けたり、洗濯機を回したりしておいた。