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外に出ると、目が眩むほど強い日射し。

始まったばかりの夏の太陽は容赦なく肌を焦がしていく。

「この暑さありえないんだけど!」

文句を言いながら、椎名さんが日傘を取りだした。

「もしかして毎日持ち歩いてる?」

「あたりまえでしょ? 焼きたくないもん。日焼け止めもかかさず塗ってるし」

いつも白くて綺麗な肌は、そういう小さな努力の積み重ねなのか。

感心すると同時に、女子って大変だなと思う。

でも、勉強は苦手でも可愛く見せるための努力を惜しまないところは、彼女の長所なのかもしれない。

「そういう綺麗になるための努力が苦じゃないなら、進路も美容系で考えてみたら?」

「え?」

「美容師とか、ヘアメイクアーティストとか、エステティシャンとか。美容系にも色々あるだろうから、休みの間に調べてみたらいいじゃないかな」