本当にその通りだ。

だけど、あたしはいつだって、思ってることとは違うことばかり言ってしまう。

いつも素直になれずに意地を張ってばかりで、誤解されてばかりだ。

本当はわかってる。

こんな性格だから、あんな風に陰口を言われるんだ。

きっと安東も、もうあたしのこと、嫌いになったよね。

そんなことを思ったら、涙が溢れてきた。

やだ、なんで……。

慌てて涙を拭おうとした、その時。

目の前に人の気配を感じて顔を上げた瞬間。

「安東?」

信じられなくて、夢を見てるんじゃないかと思った。

だけど、

「久しぶり、だね」

ためらいながらも発せられたその声は、間違いなく安東のもので。

「な、んで…」

最後まで言い終えることが出来ずに、あたしの瞳から涙が次々と溢れていた。

「ちょっ、なんで泣く?」

「だって…もう来ないって思っ…」