安東と昼休みに裏庭で過ごすようになって1週間が過ぎたある日の朝。

教室の前の掲示板に人だかりができていた。

「椎名さん、安東くんとこんな仲良くなってたの?」

「っていうか、ホント男なら誰でもいいんだね」

そしてその中から聞こえてきたのは、あたしと安東の名前。

何の話?

全く状況がわからないまま、人だかりの隙間から掲示板を見てみると…

目に飛び込んできたのは、あたしと安東が裏庭のベンチに座っている写真。

そして、その下に書かれた 『学年一の派手女子と地味男子の密会現場』という文字。

「なに、これ」

いつの間に隠し撮りされていたんだろう。

「安東、こんな男たらしのどこがいいわけ?」

……え? 安東?

その名前に反応して振り返ると、後ろに安東がいた。