席に座ったまま
校庭を見下ろす。
校門前に何本も植えられた
桜の木。
白に近い桃色の花びら。
一定のリズムで落ちていく花びらよりも速いスピードで、
メグのココロにはせんせーへの好きが
降り積もっていくような気がする。
メグのココロには
好き専用のキャパはどれだけ用意されてるのかな。
まだ誰の名前も記録されていないってことだけが
百パーセント正しいことだった。
メグは、恋を知らない子で生きてきたことを
褒めてあげたい。
これからは全部、
せんせーに捧げることができるんだ。
メグの大事なものを、ぜんぶ。
背後でガタンッて音がして
振り向かないまま、
窓に反射する人を見た。
サヨちゃんだった。
ゆっくりと立ち上がったサヨちゃんと
窓越しで目が合った。
反射でしか見えないサヨちゃんは
校庭の桜よりもモノクロに近い。
ちょっとだけ口角を上げて、
サヨちゃんは教室を出て行った。
サヨちゃんが追いかけてほしかったかどうかはメグには分からない。
あともう少しだけ。
せんせーとおんなじ空気の中に居たかった。
校庭を見下ろす。
校門前に何本も植えられた
桜の木。
白に近い桃色の花びら。
一定のリズムで落ちていく花びらよりも速いスピードで、
メグのココロにはせんせーへの好きが
降り積もっていくような気がする。
メグのココロには
好き専用のキャパはどれだけ用意されてるのかな。
まだ誰の名前も記録されていないってことだけが
百パーセント正しいことだった。
メグは、恋を知らない子で生きてきたことを
褒めてあげたい。
これからは全部、
せんせーに捧げることができるんだ。
メグの大事なものを、ぜんぶ。
背後でガタンッて音がして
振り向かないまま、
窓に反射する人を見た。
サヨちゃんだった。
ゆっくりと立ち上がったサヨちゃんと
窓越しで目が合った。
反射でしか見えないサヨちゃんは
校庭の桜よりもモノクロに近い。
ちょっとだけ口角を上げて、
サヨちゃんは教室を出て行った。
サヨちゃんが追いかけてほしかったかどうかはメグには分からない。
あともう少しだけ。
せんせーとおんなじ空気の中に居たかった。