「あ、七瀬さん、?七瀬さんも、はちみつよりも甘くとろける溺愛、好き?」

コクッと頷いた。

「ふふっ、そっか。じゃあ、これあげるよ」

え、で、でも、それじゃ如月くんがっ


「えぇ、だ、駄目だよっ。先に取ったのは如月くんなんだもんっ」


そ、そりゃ、私も発売日に読みたかったけど、仕方ないっ......


「ん〜、じゃあ俺と約束して欲しいことがあるんだっ」

やく、そく?

「はい!なんですか?」

「まずは俺が恋愛小説好きだって言わないこと。
それと、俺と定期的に遊びに行かない?

あ、遊びに行くと言っても、作家のことで。

好きな作家の人が映画化したら見に行ったり、好きな小説の感想言い合ったり、とか、そーゆーの?

最後は、その小説、読み終わったら貸してよ?」