「ほらほら早くぅ〜」

こんな可愛らしい子が引っ張っているとは思えないほどの力で引っ張られた。


カラオケから出て、少し経った。

ここ、どこっ?

「あっ、えっとっ、その...」

必死に話そうと思っていたら、彼が振り返ってきた。



「ん〜?なぁに?」

「あの、急に飛び出して...っ」


「だって君さぁ、居心地悪そーな顔してたじゃん?だから助けてあげたのぉ〜」

見ていてくれてたなんて、嬉しいっ!

って!

そーじゃなくてっ!!!


「それに、僕が話したかっただけだし...」


彼が何かボソッと呟いていた。

???

「なんか言った??」


「んーん。なんも言ってないよぉ〜」

??

「そっか?」