食堂はもうすでに結構多くの人で賑わっている。



食券の列に並んでいると、



「玲衣先輩!」



とクリアな声で話しかけてきた男の子がいた。



あっ、この声。



聞き覚えしかなくて振り向かなくても誰かわかってしまうような声。



「柊弥くん!」



妙に懐かしいこの雰囲気に私は心地良さを感じた。



柊弥くんはいわゆる「幼なじみ」というやつ。



家がそれなりに近くて親同士も仲が良かったこともあって小さい頃からよく遊んでた。