「ってか、玲衣、爽やか王子と隣どう?」



廊下を歩き出したら早速玲衣ちゃんがその話題を出した。



「別にどうともないよ!」



そう、どうともない、どうともない。



何回も自分に言い聞かせる。



「みんなめっちゃ羨ましがってたよ」



莉奈ちゃんは続けて冗談交じりにそう言う。



そんなことは分かってる。



そりゃみんな渚くんの隣になりたいことなんて当然だ。



裏で私のことを妬んでる人が何人いるだろう。