「今日もすごいね〜」



そして莉奈ちゃんが急にふわりと綺麗な髪を揺らしてドアの方向を見た。



そんな莉奈ちゃんの視線の先には……。



大嫌いな人がいた。




「八雲(やぐも)くーん!私のこと認知してますか!?」



「渚(なぎさ)くん。放課後、言いたいことあるんだけど……」



八雲渚。



通称、爽やか王子。



私がだいっきらいな人。



はぁ、なんでこんなことにとどんどん気分が落ち込んでいく。