「てか、渚でよくね?」 次の瞬間、そんな言葉が教室を駆け巡った。 「めっちゃいい」 「渚、頼むよ」 周りの男子たちも渚くんを推していた。 渚くん…か。 爽やか王子として応援団のリーダーはピッタリだと思う。 「えー、それは困るな」 渚くんは周りの渚くんコールに大して控えめだけど拒否をする。 嫌なのかな。 誰にでも嫌なことはあるからしょうがないとは思うけど渚くんにしては珍しい。