特に用もないのでそのまま帰ろう。



校門の方へと歩いているとこっちに気づいた柊弥くんに声をかけられた。



「あ、玲衣先輩」



すっとした顔立ちが差し込む光も相まってすごく綺麗に見える。



「柊弥くん、こないだぶりだね」



こういう時どういう反応したらいいのか分からず曖昧な返しをしてしまう。



「帰りですか?」



「うん、そうだよ」