渚くんは王子様スマイルを振りまいてる。



「分かりました」



「ありがとう。じゃ鈴原、八雲、頼んだわ」



帰りの挨拶をした後のザワザワした空気に紛れて先生は行ってしまった。



渚くん、ごめん!



家帰ったらグチグチ言われるの確定じゃんか……!



「鈴原さん、行こっか」



渚くんはこっちにキラキラした笑顔を向けた。



「そうだね八雲くん」



嫌味を含んだ言葉と笑みで返す。