かばんの中から、渚くんの国語の課題。



そして……さっき野々村さんから受け取った手紙を取り出して私も第5講義室へと足を進める。



みんな次の授業の準備をしているから廊下にはあまり人がいない。



ここがチャンスだと思って、急いで行くと案の定渚くんはもういた。



ドアを開けようとするとガラガラと大きな音を立てて渚くんがこちらを見る。



「おまたせっ!」



「あぁ」



彼の学校で王子様してない姿はかなり違和感がある。