天気もいいし、風も気持ちいいし、
何より都内と違って空気が美味しいから
ずっとここにいたいとさえ思えてしまう



『お前も休憩していいぞ。
 拓巳のヤツ暫く終わらないから。』


ドキン


Tシャツの裾を持ち上げ、顔の汗を
拭う筒井さんの腹筋がチラッと見えて、
思わず固まってしまう。


改めて明るいところで
ちゃんと見たことって
なかったかもしれないけど、
本当に背も高くて鍛えてるから、
スタイルがいいのに、顔立ちまで
整ってるから欠点が見当たらない



『あー霞ちゃんのエッチ!!
 顔赤くして何考えてるの?』


「えっ!?
 な、何も考えてませんから!!」


そんなに赤い顔をして見ていたのかと
思うと恥ずかしくなり両手で思わず
自分の顔を隠した。



『おい‥負けておいてよそ見する
 余裕があるとはいい度胸だな‥‥』



『わっ!おい、卑怯だぞ。
 今のはノーカウントだからな。』


恥ずかしくなりながらも、
2人のやりとりは面白くて、
筒井さんが勝つまで暫く眺めていた。



『はぁ‥疲れた。
 シャワー浴びて中で飲もうっと。』


「ふふ‥蓮見さんお疲れ様です。
 最後惜しかったですね。」


2人とも汗だくで戻ってきたので、
タオルをそれぞれに差し出した。


『どうせ霞ちゃんは滉一のこと応援
 してたんでしょ?』



『おい、邪魔だから早く行けよ。
 ちゃんとペナルティ守れよ?』


『はぁ?邪魔!?ああそうですか!
 行きますよ!!霞ちゃん敷地内は
 イチャイチャ禁止だから!!』



ドキッ!


ペットボトルのミネラルウォーターを
飲みながら行ってしまった蓮見さんに、
溜め息を吐く筒井さんが私の横に
座って同じようにお水を飲んだ


「楽しかったですね‥
 筒井さんの足手纏いにならずに
 済んで良かったです。」


タオルを頭からかけていた筒井さんの
髪をその上から拭いてあげると、
筒井さんが私の髪の毛を耳にかけた



『髪だいぶ伸びたな‥‥。』


風が吹いて顔にかかる髪の毛を両方
耳にかけてくれると、耳たぶに指が
触れてビクッと小さく体が動いてしまう


「み、短い方がいいですか?」


切った時に似合ってるって言ってくれた
から暫くはショートでいたけど、
首が隠れるくらいに伸びたから、
ここ最近は仕事中は結んでいたので
久しぶりに今日は下ろしていたのだ


『今のも似合ってるよ‥‥
 また前みたいに伸ばすのか?』


「と、特に決めてませんが、
 夏は暑いので纏めれた方が
 ラクなんです。
 それより、つ、筒井さん‥
 そこ触らないで‥くださっ!」