ジンジン、つきつき痛む目頭を指の腹でおさえて痛みをのがして。

 はぁーー。と吐き出した嘆息に、自分が思っているより疲労しているのだ、と再認識する。



 肌寒さをおぼえながら、今、まさに着替えようとパジャマ着の裾に手をかけたタイミングに、LINEの受信通知音が、邪魔をするように耳にとどく。




 「……、」



 不快さに顔を顰蹙(ひんしゅく)させるも。

 誰から届いたのか、予測できるからこそイヤでも開かなければならないワケで。



 気乗りしないまま
 スマートフォンを手にとるなり画面をタップし。

 LINEの通知を確認するべくアプリをひらいて
 受信者からのメッセージを黙読。




 それは────…昨日、
 半ば強制的にLINEを交換させられた相手からの、パーティーに関する内容だった。




 『────今日のお昼頃に、そちらに伺わせていただきますわ。メイクやドレスアップの支度をして出かける予定ですから、準備をしておいてちょうだいね。
 会場に向かう時刻は夕方17:30。
 わたくしの新しい秘書として
 参列していただくつもりよ。よろしくね』