その後も、欲しいものがあると時を止めて盗むようなった加奈葉。
でも、会社の株は上がっていき現在は社長候補まで上り詰めた。
そんなある日のことだった。
「最高ッ!!この時計を持っていれば私は最強よ!!」
そう独り言を呟いていた。それと同時にインターホンが鳴った。
「はぁい。どちら様〜?」
そう言いながら玄関に行く加奈葉。開けたら警察官がいた。
「杉上加奈葉さんですね?」
「そおだけど?」
「貴方に窃盗の容疑がかかってます。署までご同行を。」
加奈葉は焦りを覚える。バレないと思ってたのにと。
気づいたら体が動いていて警察官から逃げていた。
「嘘よ、私やってない!!」
叫びながら無我夢中で逃げていた。
そんな彼女を笑いながらスマホで撮ってる通行人。加奈葉は自分以外が敵に見えた。
だからだろうか。彼女は信号が赤だったのを気づかず飛び出していた。
トラックのクラクション音がする。
(あ、死ぬんだ。)
そう思って意識を失った。