やあああああああああ。

あああああああああああ。

私は今日も道場で練習をしている。

「最近、先輩どうしたんですか?」

「マッチングアプリで知り合った彼とまだ連絡取れないらしい。」

「え?まぢですか?」

「うん。」

様子がおかしい私を見て、後輩たちが噂話をしているようだった。

「なんでフラれたんですか?いい感じそうだったのに。」

「まだフラれた訳じゃないでしょ。」

「でももう1ヶ月も連絡来てないらしいです。」

「それは、フラれてるね。」

私の心にズサッと刃物が刺さった。

「なんでフラれたんだろ?」

「女に見えないからじゃないかって先輩は言ってたけど…」

「柔道女子がフラれる原因No.1の振られ方してるじゃないですか。でも柔道してること内緒にしてたんじゃ?」

「なんか彼がいっぱい食べる子が好きって言ってくれたから油断して、いっぱい食べたらしい。」

「ほんと男性に言いたい。安易に大食い女子が好きとか言うな?こちとら本職なんだわ、大食いは。」

「ほんとそうだよね。男性が思ういっぱい食べる子って少食だからね。」

「ほんとですよね。」

やあああああああああ。

「あれは、相当病んでるね。あの時と同じスイッチ入っちゃってるわ。」

「あの時って?」

「加藤先輩と別れた時。」

そう。

いつもそうだ。

恋人と別れた時は、柔道に専念する。

それが1番だ。

「よし。先輩!合コン行きましょ!」

「合コン?」

そんな私を見かねたみなみがそう言った。

「男を忘れるためには、塗り替えるしかありません。行きますよ。」

私は、みなみに連れられある場所へと向かった。