「…どうして、私の名前を知ってるんですか?」

この人は、おそらく喧嘩が強い。私はKingzにいたときになんとなく強い人を見分ける力がついたから、間違いない。

そんな人が、どうして私を…。


「あはは、不信感でいっぱいって感じだね。とりあえず、その殺気をやめよう。俺は別に怪しいものじゃないし」


「…怪しい人にそんなこと言われても難しいです。あなたはどうして私の名前を知ってるんですか?あなたは、何者…?」


早口でまくしたてると、その人はニコッと微笑んだ。


「俺は夜城 玲(ヤシロ レイ)。Kingzの一員だったけど、今はdark knights(ダークナイト)の総長だ」


Kingzのことを知っている…でいうか、一員だった…。
だから、私の名前を知っていたんだ。


「あの、Kingzだったけど今はそのdark knightsの総長ってどういうことですか?」


「あ、それね。んー、話してもいいけどここはやめよう。ついてきて」