はぁ…っ、やっぱり路地裏も見つかりそうだな…。

さっきからナイフを持ってた奴を何度か見た。 


「あっ、いたぞ!お前、覚悟しろよ…!」


やば、見つかっちゃった。

しかも、なんか人数増えてる気がする…。


「オラッ…、っ、ガハッ」


とりあえず鉄バットさんを蹴り飛ばし、その流れで他の男も殴る。

いち、に、さん、し…。

あれ、さっき見たときはざっと十人だったんだけど…ひとり足りない。

どうしよう…よりにもよってナイフの男だ…。


「ヘヘッ、お前、油断したなぁ」


――ッ!?

首元にヒヤリとした感触が伝わってきた。

これ…ナイフ…っ。


「やっぱりつえーんだな。お前、俺たちの女になれよ。そうすれば殺しはしない」


嫌だ、こんな奴らの女だなんて、絶対に嫌。
私の仲間は、Kingzのみんなだけなんだから…。

でも、このままじゃここで殺される。
どうしよう…っ。